top of page

第63回 行動計画が実施されない理由(副詞に注意)

更新日:2023年7月12日

やりっぱなしの研修を行動定着型に転換するサービスを開始して もう13年になります。

最近は中原淳先生の書籍『研修開発入門 「研修転移」の理論と実践』(ダイヤモンド社)

に私の本やNETMANのITシステムが紹介されたこともあり

問い合わせが増えています。ありがとうございます。

最近、研修の後の行動定着のニーズが組織変革のニーズに変化してきました。

その理由は、いくら研修だけやっても結局もとに戻ってしまうという問題があるからです。

研修では、よくアクションプラン(行動計画)を立てますが やりっぱなしになる研修は、

それがイケテないのです。

頓挫するのが見えているのに放置されているのが現実です。

例えば 「品質向上のためにもっと積極的に部下と関わっていく」 といった行動計画。

PDCFAサイクルの視点で見ると、実践されないNGワードだらけ ですが、

それに気づかないで現場に持ち帰ってしまうのです。

”品質向上”=熟語(やカタカナ)は曖昧

”もっと”=程度が不明確

”関わっていく”=具的的な行動ではない

まずは目標設定の技術、そして実施力や継続力の高い行動計画 の立て方の技術を学ぶ必要があります。

1つノウハウをお伝えすると 「副詞は数値化」 というものがあります。

”もっと”、”しっかり”、”必ず”、”積極的に”など、程度を表す言葉 である副詞は、

頻度などを明確に数字にするということです。

上記の例であれば

Before 「品質向上のためにもっと積極的に部下と関わっていく」

After 「毎日5分、部下に仕事の相談事を聞いてアドバイスする」

といった行動計画に改善することができます。 実践度がグンと上がるのは間違いないでしょう。

行動計画は立てた時点で勝負が9割決まっているのです。

研修をやりっぱなしにしない秘訣の1つは実践しやすい行動計画立案にあるんですね。

さあ! 『研修担当の皆さん!行動計画にある福祉をチェックしてみましょう!』

 
 

最新記事

すべて表示
第62回 研修前に受講生の上司を巻き込む

なぜ研修がやりっぱなしになるのでしょうか。 様々な原因がありますが主の原因に 「受講生が仕事と思っていない」 というものがあります。 その意味は、受講生が参加する前の心構えとして 「学んだことを職場で生かして成果をあげることにコミットせず」...

 
 
第61回 視野を広げるには

よく人材育成の現場で、「視野を広げて考えよう」 と言われることがあります。 視点を変えて物事を広く見ることで気づくことを 多くしようという試みです。 この「視野」という言葉。 少し整理して考えたいと思います。 まず、ある位置に自分が立ってみてください。...

 
 
第60回 行動計画と行動習慣の違い

研修では最後によく「アクションプラン立案」と題して 行動計画を立てさせることがあります。 職場に帰ったら「やること」「実践すること」 というワークシートに書き込むのです。 これは別に悪いことではありません。 研修をやりっぱなしにしないために行動計画を立案して共有することで...

 
 
bottom of page