なぜ研修がやりっぱなしになるのでしょうか。
様々な原因がありますが主の原因に
「受講生が仕事と思っていない」
というものがあります。
その意味は、受講生が参加する前の心構えとして
「学んだことを職場で生かして成果をあげることにコミットせず」
して研修に参加しているという側面があります。
とくに階層別研修にその傾向が見られます。
要は、仕事でなく、単なるお勉強の時間として捉えているということです。
仕事であれば、その自分への投資に対して成果責任があるのは当たり前。
学んだことを活かさず、決めたアクションプランを
実践しない(か途中でやめる)なんてことは許されないのです。
でもそのようは状況が生まれる原因は受講生だけが悪いのでしょうか。
私はそうだとは思いません。
研修が実施される前にやるべきことを
研修企画担当者がやっていないことが主原因だと思っています。
そのすべきことが
「受講生の上司の巻き込み」
です。
研修が仕事になるのか単なるお勉強になるかは、
「上司が受講生をどう研修に送り込んだか」によって決定づけられます。
研修の成果に期待を寄せて「しっかり学んでくるように」と伝えられた受講生の研修後の行動変容度は、
ただ研修に送り込まれただけの人と比べて5倍の差があるという話もあります。
要は研修前に上司からどのような言葉で送り出されたかが勝負なのです。
そのために、研修の目的や危機意識、
そして想定される行動変容の仮説などを研修の中身(アジェンダ)とともに
事前に上司に伝える必要があるのです。
その情報によって上司も研修に期待し部下である受講生に対して、
修後の行動変容の期待を伝えることができるのです。
結果、受講生は研修前にモチベートされることになります。
この事前の上司巻き込みがうまくいけば、研修後の支援も容易となります。
そして研修数ヶ月後(例えば3ヶ月後)の成果を人材育成部門と上司、
そして受講生本人で確認しあうことができるのです。
まさに研修が「行動実践プロジェクト」に変わった瞬間です。
研修をやりっぱなしにしない鍵は常に巻き込みにあると言えます。
さあ!
『研修担当の皆さん!研修前に受講生の上司を巻き込みましょう!』