研修の最後セッション
ファシリテーターが声を張り上げます。
「さあ、コミットメント宣言タイムです!
みんなでお互いにエールを送りましょう!」
「決意表明の発表!」
と題して、ひとり一人の熱い発表が始まります。
「 ・・・・
私はこの研修で学んだことを職場に活かし
理想のビジネスマンになれるように頑張ります!」
このような熱血なものから
「 ・・・・
私はこの仕事を通じて夢を叶えたいと思います。
それを気づかせてもらった仲間に感謝します。
本当にありがとうございました。」
と感動的なものもあります。
いずれも、とても盛り上がるセッションです。
仲間との一体感も最高値になるでしょう。
そしてこの研修自体の印象をとても良くすることでしょう。
変わるキッカケをつかむ人もいるかもしれません。
満足度アンケートのスコアも上がるはずです。
でも、本当に、こんな”舞台のフィナーレ”のようなシーン
が研修の最後に必要なんでしょうか。
私は、”大丈夫?”と心配になってしまいます。
その場のムードの瞬間的な盛り上がりは一時的なことであり
行動が続かないことが多いことを知っているからです。
またこのような「コミットメント(決意表明)」を、研修の最後に
幹部の前で行う”リーダー研修”があります。
これは、半強制的な場であり、見えない”評価”を意識してしまうので、
発表が形だけのものになりやすいのです。
研修プログラムの目的を、職場に戻った後の”行動変容”においたとき、
研修の最後に発表などで盛り上げる必要は全くありません。
なぜなら、終った感が出てしまうからです。
かえって行動に結びつかないのです。
無理に盛り上げるより、悶々として頭を抱えたまま
研修が終った方がいいくらいなのです。
さあ!
『人材育成担当者よ。最後に盛り上げるのはやめよう!』