人が成長するとき必要なのは、「気づく力」と言われています。気づくことができれば行動につながるからです。
その気づきを誘発するのが「内省」です。読んで字のごとし「内を省みる事」です。
「リフレクション」という言い方もあります。
内省の技術を習得することは極めて重要です。自分の経験を振り返り、学び取る力となるからです。「経験学習」という学習論もあります。経験ー内省ー概念化ー実践を繰り返していくと経験が知恵となり行動につながり学びを得ていくというものです。
ところが、そんな内省を阻むものがあります。
それは、自分自身の心の中にある「壁」です。
心の奥底に、深く考えることや自分の本音に触れようとすることを阻む壁があるのです。
この壁の厚さは、自分が「がんばってチャレンジし、失敗して傷ついた量」と比例しています。要は、痛い目にあった経験の分だけ壁が厚くなるのです。この壁はペルソナという「表面的な人格」となって思考や行動に影響を及します。
私はその壁があることが悪いこととは思いません。
その人ががんばってきた証拠だからです。
問題なのは、その壁が思考停止に陥る原因であることです。
深く考えたり、本音に触れることはせず、「とりつくろってしまう」のです。
すると周りにいい顔をする「作文」のような思考になってしまいます。
なぜこのようなことがおきるのか。
それは、傷つくのが怖くなり自分を深く追究できないからなのです。
この壁を超えて思考できるかどうか。ここに、経験から学び成長できる人とそうでない人の差が大きく現れます。
教育担当者にとっては、その壁を超えさせるにはどうしたら良いのかをデザインする必要があるのです。
(具体的な内省の技術のコラムは別の機会に書きたいと思います。)
さあ!
『研修担当の皆さん! 受講生の心の壁を取り払おう』
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