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第19回 目標が行動に結びつかないワケ

前回に引き続き、

「やりっぱなしの研修撲滅宣言!セミナー」

で参加者から出た意見を紹介します。

今回は、

「目標設定をしっかりやっていますか?」

という質問に対しての意見です。


—–


ある企業の人材育成担当者D氏より


「いつも目標設定が、もやっとしている。

 【○○を醸成する】は目標でないのは

 わかっているのに。 」


—–


この意見に対してコラムを書きます。


私は仕事柄、様々な研修の現場に行く事があります。

研修内でアクションプランを設定する場面がありますが、

その「いい加減さ」がいつも気になっています。


正しいアクションプランを設定するには、

正しい目標設定が必要です。


目標設定があいまいだと、行動に結びつきません。

ましてや、やらされ感のある目標や

無理矢理コミットさせられた目標のために

行動を続けるはずがありません。


正しい目標のためには、

「成果設定」

が必要です。


成果設定とは、

「その目標が達成したことが正確に判断できること」

です。

すなわち「メジャメント(測れること)」です。


成果設定することは以下の2つを決めることです。


「達成期限」と「数値目標」


です。


数値目標の変わりに「○○できるようになる」という

自己成長目標でも良いですが、その場合でも

「どの程度できるようになるか」というできるレベルを

明確にする必要があります。


例えば、

「お客さまに商品説明できるようになる」

ではあいまいです。


「自分で作った営業資料を使い、商品説明を行い、

 お客さまに商品の3つの魅力を5分で理解させることができる」


と、「できる程度・レベル」を明確にするのです。


誰でも同等に達成、未達成を判断できるための客観的指標が

必要なのです。


ある人から見たら「達成」、別の人から見たら「未達成」では

いけません。


よって成果設定とは、

達成したかどうかの判断がぶれない。

ということが重要なのです。


この明確な成果設定の目標だからこそ、行動に落とし込む

ことができるし、定着させることができるのです。


詳細な目標の作り方の技術は別の機会に書きたいと思いますが、

まずは、研修プログラムの中で成果設定を明確にする時間を

設けることから始めてみてください。



さあ!

『人材育成担当者よ。目標は成果設定を明確にしよう。』

 
 

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