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第10回 休憩時間は休むもの?

皆さんは、研修を開発するときどんなものを作りますか?


たとえば、

・投影用の資料

・ワークシート

そして

・タイムスケジュール

があると思います。


いわゆる”レジメ”というものです。


以下が例です。あるリーダー研修の例です。


<開始9:00>

9:00-9:30 自己紹介タイム

9:30-10:00 市場の現状

10:00-11:00 私たちに期待されること

11:00ー12:00 部門の問題を考える

<休憩:一時間>

13:00-13:30 午前の振り返り

13:30-15:00 問題解決手法を学ぶ

15:00-15:30 チームのあり方とは

15:30-16:30 アクションプラン設定

16:30-17:00 コミットメント宣言

17:00ー17:30 全体の振り返り

<終了:17:30>



いつも思うことは、

休み時間をうまく使えないか


ということです。


とくに、管理職やリーダー研修の場合


本音で話し合う時間


が重要となります。


抱える問題の根っこにあるのは

部門間の連携不足や上司と部下のコミュニケーションの問題も

多く含まれます。

また複雑に絡み合った問題もあります。

ひとつを優先するとひとつがおいてかれるという矛盾もあります。


要はひとり一人、一部署一部署は一生懸命やっているのだけれど

部分最適になってしまい、会社全体ではギクシャクしているもの

になるという問題です。


そのためには、本音で話し合う時間がとても大切です。


それぞれの言い分がたくさんあるからです。


よくダイバーシティー、多様性などが叫ばれています。

経営者が期待していることは「イノベーション」です。


ニーズが多様化し市場の変化が激しいので

個別にがんばるだけではだめなことを知っているのです。


経営者はリーダーにいろんなアイデアを集合させ、難局を突破してほしいと

願っているのです。


研修は、企業内のいろんな部署から集まってくるところがいいところです。


要はダイバーシティー状態を作れているのです。


ならばどれだけ本音で話させることができるか、が勝負どころ。


そのためには普段着のフランクな状態、安心安全なムードを

作り上げる必要があるのですが、どうも研修はセッションを

カチカチとこなして行くだけで、受け身になりがちです。


そこで、研修中の休み時間や、合宿研修であれば、夜の懇親会

の時間など、インフォーマルな時間を使わない手はないと思います。


休み時間を多めにとることで、気楽に話す時間をとることも大切です。


休み時間に入る前に、

「チームでこんなことを話してください」

と指示してもいいですし、


懇親会の席順をうまく考え、準備も協力しあってやってもらう

ことでチームワークを醸成するのも手だと思います。



いずれにしろ、研修の開発において、正式な教室で講師が仕切る時間

だけを企画するだけではもったいないのです。


ぜひ最大限に、研修という場をマネジメントして下さい。

そのために、合間の時間をうまくつかうために

どのような準備をしたらいいかを考えてほしいのです。


すると今までとは全く違う、設計・デザインがあることに気づくでしょう。


さあ!

『人材育成担当者よ。休憩時間も設計しよう!』

 
 

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